Biomod/2012/TeamJapan/Sendai/Results/Electrophoresis: Difference between revisions

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7.同量以下のbuffer(1×TAE Mg<sup>2+</sup>)で戻す。<br/>
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|[[Image:Denki1.tif|250px|left|thumb|Figure2.1 左から順にマーカー(5μL),フィールド(精製前),三角柱(精製前),エタ沈フィールド,PEG沈フィールド,エタ沈三角柱<br/> マーカー以外は6×Loading buffer 0.8μL Sample 4.2μL]]
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③引っ付けるためにどのような脂質を用いるか決める。<br/>
まず前提条件としてDNAはマイナスチャージを持つのでお互いは反発しあう。ゆえにこれらを引っ付けるためにはプラスチャージを持つ脂質が必要である。<br/>
そのため今回Dioctadecyldimethylammonium bromide (DODAB)もしくはStearyltrimethylammonium Bromide(SLLB)を用いる。<br/>
それぞれの化学式は以下。<br/>
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|[[Image:DODAB.gif|250px|left|thumb|Figure3.1 Dioctadecyldimethylammonium bromide (DODAB)]]
|[[Image:SLLB.gif|250px|right|thumb|Figure3.2 Stearyltrimethylammonium Bromide(SLLB) ]]
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④加える脂質のパラメータを決める。用いるDNAに対しての濃度の決定。<br/>


③引っ付けるためにどのような脂質を用いるか決める。
④加える脂質のパラメータを決める。用いるDNAに対しての濃度の決定。
⑤脂質を加えて引っ付くかどうかを確認する。
⑤脂質を加えて引っ付くかどうかを確認する。

Revision as of 21:17, 16 August 2012

<実験>

STAGE1目的:脂質でDNAオリガミが引っ付くかの確認
①BIOMOD2011のフィールドおよび2D robotを製作する。 昨年BIOMODで用いたDNAorigamiのレースフィールドおよびロボット本体であった三角柱を作成する。 参考[1]
実験条件

ステイプル(field)① ステイプル(field)②
フィールドステイプル222本 各1μL M13(84nM) 4.8μL
mQ 33μL 10×TAE Mg2+ 10μL
ステイプル(field)①  10μL
mQ 75.2μL
計 250μL 計 100μL

ステイプル(field)②を95°C~25°Cまで1°C2分の条件でサーマルサイクラーにかけ、アニーリングを行う。

ステイプル(2D robot)① ステイプル(2D robot)②
2D robotステイプル33本 各1μL M13(84nM) 10μL
mQ 92μL 5×TAE Mg2+ 20μL
ステイプル(2D robot)①  10μL
mQ 60μL
計 125μL 計 100μL

フィールドステイプルと同様、95°C~25°Cまで1°C2分の条件でサーマルサイクラーにかけ、アニーリングを行う。


これらを高速AFMにより観察した結果が以下Figure1.1 Figure1.2である。

Figure1.1 Field DNA origami
Figure1.2 2D robot


field DNA origamiはかなりの数が作成できていることが確認できた。しかしながら2D robotは複数の欠片が生成できただけで目的の形は観察されなかった。この欠片は丸い形をしており、多数のステイプルがアグリゲーションしていると思われる。
よって以下の実験はfield DNA origami を用いて進める。

②DNAオリガミの精製を行う。(PEG沈、エタ沈)

Field DNA origamiの作成はできたが、溶液中には余分なステイプルが多々入っており、これらが脂質を加えた際、悪影響を及ぼす可能性も挙げられる。
ゆえに、アニーリングを完了したステイプル(field)②の溶液をPEG沈殿、エタノール沈殿を行い生成する。
精製した結果field DNA origamiに悪影響が出るとも限らないので、その点も確認する。

②-1 PEG(ポリエチレングリコール)沈殿

水溶性のポリエーテルであるポリエチレングリコール(PEG)を用いたDNAの沈殿法であり、高分子量のDNAを優先的に沈殿させ(100bp以下)のDNAの除去が可能である。
<精製手順>

PEG沈殿 溶液
50% ポリエチレングリコール 6μL
ステイプル(field)② 10μL
mQ 13.7μL
MgCl2(1M) 0.3μL
計 30μL

1.PEG沈殿溶液を遠心機に25°C 16.1rcfの条件で10分かける。
2.遠心後、上澄み液を取り除く。
3.10×TAE Mg2+を8μL加えてピペッティングを行う。

②-2 エタノール沈殿

エタノール(EtOH)は常温で水と任意の比率で混合できるが、DNAは溶解させない。ゆえにDNA溶液にエタノールを加えると、すでに溶けていたDNAはエタノールに溶けないため、次第に析出する。
しかしながら、DNAは負極性を持つため塩化ナトリウム溶液を加え、DNAを中和した後エタノールを加え、沈殿させる。
<精製手順>

エタノール沈殿 溶液
NaCl(5M) 10μL
ステイプル(field)② 90μL
計 100μL


1.サンプルに対し、0.1MになるようにNaClを加え、エタノール沈殿 溶液を作成する。15分ほど置く。
2.サンプル量の2倍の冷凍エタノールを加える。
3.4°C,15.000rpmの条件で20分遠心をかける。
4.上清を取り、70%エタノールを加え、やさしく混ぜる。
5.4°C,15.000rpmの条件で再度10分遠心にかける。
6.エタノールを乾かす。
7.同量以下のbuffer(1×TAE Mg2+)で戻す。

Figure2.1 左から順にマーカー(5μL),フィールド(精製前),三角柱(精製前),エタ沈フィールド,PEG沈フィールド,エタ沈三角柱
 マーカー以外は6×Loading buffer 0.8μL Sample 4.2μL


③引っ付けるためにどのような脂質を用いるか決める。
まず前提条件としてDNAはマイナスチャージを持つのでお互いは反発しあう。ゆえにこれらを引っ付けるためにはプラスチャージを持つ脂質が必要である。
そのため今回Dioctadecyldimethylammonium bromide (DODAB)もしくはStearyltrimethylammonium Bromide(SLLB)を用いる。
それぞれの化学式は以下。

Figure3.1 Dioctadecyldimethylammonium bromide (DODAB)
Figure3.2 Stearyltrimethylammonium Bromide(SLLB)


④加える脂質のパラメータを決める。用いるDNAに対しての濃度の決定。

⑤脂質を加えて引っ付くかどうかを確認する。